歯科で使われてる銀歯って?
銀歯は歯科の保険治療で非常によく使われる素材ですが、最近では見た目や健康面を考えて他の素材と比較されることも増えてきました。
ドイツやスウェーデンといった一部の国では、水銀含有のリスクから銀歯(アマルガム)の使用が禁止されており、欧州連合(EU)も2025年から全面的に禁止する予定で、セラミックなどのメタルフリー治療が普及しています。
これは健康面(金属アレルギー、二次カリエス)と環境保護(水銀汚染)の観点から、日本でもメタルフリーが普及しつつありますが世界的に見てもまだまだ銀歯の使用が多い国とされています。
1銀歯の正体
実は「純銀」ではなく、複数の金属を混ぜ合わせた合金です。 日本の保険診療で一般的に使われるのは「金銀パラジウム合金」というもので、主に以下の成分が含まれています。
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銀(約40〜50%)
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パラジウム(約20%)
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金(約12%)
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その他(銅、亜鉛など)
2成分に関する特徴
・パラジウム
→ 金属アレルギーの原因になりやすい
・銅
→ 口腔内でイオン化し、歯ぐきの黒ずみの原因になることがある
・金属の溶出
→ 長期使用で微量の金属が溶け出す可能性
3銀歯のメリットとデメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
| 費用 | 保険適用のため、安価に治療できる。 | 自費診療(セラミック等)に比べると安いが、近年は金属高騰で少しずつ上がっている。 |
| 強度 | 金属なので非常に丈夫。強い力がかかる奥歯に向いている。 | 硬すぎるため、長年使うと噛み合う相手の歯を削ってしまうことがある。 |
| 見た目 | 特になし。 | 口を開けた時に目立つ。時間が経つと酸化して黒ずむ。 |
| 健康面 | 短期間でのトラブルは少ない。 | 金属アレルギーの原因になる可能性がある。歯ぐきが黒ずむ(メタルタトゥー)ことがある。 |
4銀歯の寿命とリスク
銀歯の寿命は一般的に5年〜7年程度と言われています。
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二次虫歯のリスク: 金属と歯をくっつけている「セメント」が経年劣化で溶け出すと、隙間から菌が入り込み、銀歯の下で虫歯が再発しやすくなります。そのため銀歯が外れて来院すると虫歯が原因で外れたり歯が欠けてしまったりすることがセラミックと比べると多いです。
- 適合性: 金属は精密な加工に限界があるため、セラミックに比べると歯との間に微細な段差ができやすい性質があります。
5最近の選択肢(脱・銀歯)
「見た目を白くしたい」「金属アレルギーが心配」という方には、以下のような選択肢もあります。
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セラミック / ジルコニア: 陶器のような素材。見た目が天然の歯に近く、汚れ(プラーク)もつきにくいですが、自由診療(自費)のため高額です。
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CAD/CAM冠(キャドキャムかん): プラスチックとセラミックを混ぜた素材。条件付きで保険が適用されるため、銀歯よりは高く、セラミックよりは安く「白い歯」にできます。強度は銀歯と比べるとやや弱いです。
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コンポジットレジン: 小さな虫歯であれば、その場で白い樹脂を詰める治療で済む場合もあります。
このように銀歯はメリットもありますが健康面を含めて考えるとなるべくお口の中の銀歯を減らしていく傾向になってます。
ただ患者様のニーズやお口の中の環境を配慮し銀歯を入れることもあります。
歯の詰め物に関してわからないこと気になることがあれば何なりと申し出ください。患者様にとってより良い選択しを提供できたらとかんがえてます。